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舟越工務店ブログ

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2007年 09月 10日

のし瓦上の防水対策

のし瓦上の防水対策_d0082238_8212738.jpg

漆喰塗りの真壁で瓦葺きの家の、ひとつの弱点が、下屋根と2階外壁との接点。
よく、この部分から雨水が侵入するケースがよく見受けられる。
昔の土葺きの瓦屋根は特に多い。
大屋根から落ちてくる雪の為、瓦がずって来て、追い止め部分に隙間ができる。
そこに、台風などの時の雨がかかり、雨漏りとなるのである。
この部分にはのし瓦が納まり、直接漆喰壁を塗り降ろすのが、旧来のやり方である。
その場合、かなりしっかりと漆喰をのし瓦にかぶせて塗る必要がある。
また、近年はのし瓦の上に下地の木を取り付けて、その上に、
追い止めという板金を施すことも多々ある。
漆喰と瓦のシンプルな取り合いということにはならないが、
経年の防水性という面で考えると優れているのである。
住まい手さんの長年の雨漏りの経験などもお聞きして、この方法を採用した。
より防水性を高めるということで、のし瓦と下地の木の間にシーリングを施した。
もしも、追い止め板金とのし瓦の隙間に水が入っても、シーリングで止まり、
そこより奥には行かないのである。
これらの写真は板金屋さんに撮っていただいたのである。
ありがとうございます。
この上に追い止め板金が納まる。
これらは、板金屋さんの手仕事なのである。

築100年古民家再生 綾部

by funakoshi-k | 2007-09-10 08:21 | 現場


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