玄関から入って、突き当たりにある格子戸。
エアコンのない時代、玄関の引き戸を開け、
奥の土間の台所との境の建具を格子にすることで、
ある程度目線を遮りながら、夏の自然の涼風を流す、そんな工夫なのである。
何軒か、古民家に関わる仕事をさせて頂いているが、ほとんどが、このスタイルなのである。
元々は、土間床面からの建具だが、キッチンの床面に合わせ設置したのである。
鴨居(上の枠)もそっと外して、付け直している。
この格子の透け具合が絶妙で、昔の人の美意識と、
なおかつ、知恵に関心するのである。
茅葺古民家再生 綾部